小豆のような形の、茶色っぽい小さなかたまりを家具の裏で見つけたら、掃除機ではなく、使い捨ての手袋とポリ袋を用意します。
ゴキブリの卵は、卵鞘(らんしょう)と呼ばれる硬いさやの中に数十個まとめて入っています。
大きさは種類で違い、クロゴキブリなら1cm以上の黒っぽい茶色、チャバネゴキブリなら7〜8mmほどの薄茶色で細長い形が目安です。
見つけた日にやることは、片づける → 近くの隠れ場所を見る → 薬剤の日程を決める → 入口をふさぐ、の4つです。
見つけた物・気づいたことで、次の一手を分ける
| 見つけた物・気づいたこと | その日にやること | 続けて使う道具 |
|---|---|---|
| 卵のさや | 手袋をしてポリ袋に入れ、口を縛って捨てる | 毒餌、何度も見るならくん煙剤(2〜3週間後に2回目) |
| 同じ場所で続けて見かける | その場所の近くの物陰と、物の下を見る | 毒餌を近くに足す、粘着式の捕獲器で通り道を見る(どちらも子どもやペットの届かない物陰に) |
| 玄関・窓・ベランダ側でばかり見かける | ドアの下、窓、室外機のまわりのすき間を見る | 隙間テープ、屋外用の毒餌 |
| 台所の流しや洗面所の近くで見かける | 排水口のふたと、配管の穴のまわりを見る | 排水口のふた・ネット、配管用のパテ |
卵のさやは、ポリ袋に入れてから袋の上からつぶして捨てる方法もあります。
つぶすのに抵抗があれば、ポリ袋を二重にして口をきつく縛り、燃えるごみの日に出します(分け方は住んでいる市区町村の決まりに従います)。

掃除機で吸い取ると、中で卵が生き残り、かえった幼虫が掃除機から出てくるおそれがあります。
卵が見つかった場所の近くを見る
卵が見つかりやすい場所
卵のさやが落ちていた場所の近くは、ゴキブリが隠れて過ごしている場所の候補です。
家の中で見つかりやすいのは、次のような所です。
- 冷蔵庫や電子レンジの裏と下
- 流しの下の収納の中
- 段ボール、古新聞、古雑誌のすき間
- 家具と壁のすき間、たんすの裏
- 観葉植物の鉢の下や受け皿
- ベランダのエアコン室外機の裏や周り
卵を1つ見つけた場所では、懐中電灯かスマホのライトで、同じ高さのすき間を左右にたどると、ほかのさやや隠れ場所に気づけることがあります。
「巣」は、形のある物を探さなくてよい
「ゴキブリの巣」と言っても、ハチの巣のように決まった形の物があるわけではありません。
暗くて狭く、暖かく、水や食べ物が近い、という条件のそろったすき間に隠れて過ごしている場所を、巣と呼んでいます。
巣を取り除く道具を探すより、その条件を1つずつ減らすほうが、家庭でできる手として現実的です。
冷蔵庫の裏の掃除、流しの下の整理、段ボールを片づける、の3つが、そのまま条件を減らす作業になります。
段ボールと紙袋は、ため込まない
段ボールは、すき間が多く隠れ場所になります。
通販の箱を流しの下や冷蔵庫の横に立てかけたままにせず、中身を出したらその週のうちに資源ごみに出すようにします。

紙袋や古新聞のストックも、台所の床に直に置かず、ふた付きのケースや棚の上に移します。
卵には、薬剤が届きにくい
卵のさやは硬く、殺虫剤をはじくため、薬剤で卵を退治することは期待できません。
そのため、くん煙剤には、卵がかえる2〜3週間後に、もう一度使うよう表示している商品があります。
置き型の毒餌は、置いてから約1年、置きっぱなしにする道具なので、卵からかえった幼虫が出てくる時期も置いたままで迎えられます。
卵を見つけた場所には、その後2〜3週間、粘着式の捕獲器を置くと、かえった幼虫が出てきていないかを目で確かめられます。
捕獲器も毒餌も、子どもやペットが触れない物陰に置き、手や鼻先が届く場所なら家具の奥や扉付きの収納の中に移します。
どちらも「卵ごとなくす」道具ではないので、2回目のくん煙剤と、毒餌の交換日を、見つけた日にカレンダーに入れておきます。
くん煙剤の準備と2回目の日程の組み方は、「バルサンの使い方と準備、煙・水・霧タイプの違いと、火災報知器・ペット・賃貸での注意」で、2回目までを手順にしています。
入ってくる口と、ふさぐ道具
| 入口 | 見る所 | 使う道具 | 賃貸での注意 |
|---|---|---|---|
| 台所・洗面所の排水口 | ふたの有無、排水口の奥の水 | 排水口のふた・ネット | 部品は外したままにしない |
| エアコンの配管の穴 | 壁の穴を埋めたパテのひび、すき間 | エアコン用と書かれたパテ | 固まらないタイプを選ぶ。外壁側は管理会社に聞いてから |
| エアコンのドレンホース | ホースの先が地面や排水溝に触れていないか | ホースの内径に合う防虫キャップ | 取り外せる物にする |
| 玄関ドアの下・窓 | ドアの下や窓枠から光が漏れていないか | 隙間テープ | はがしても跡が残りにくい物を選ぶ |
排水口は、ふたと「水を切らさない」
台所や洗面所の排水口の奥には、配管が曲がって水がたまる部分があり、この水が下水からのにおいや虫の通り道をふさいでいます。
長く家を空けたり、使わない洗面台があったりすると、この水が蒸発してなくなることがあります。
旅行や帰省から戻ったら、まず全部の排水口に水を流すのが、いちばん手間のかからない入口ふさぎです。

2階のトイレの手洗い、客間の洗面台、使っていない浴室の排水口のように、ふだん水を流さない所ほど忘れやすいので、目安として月に1回、水を流す日を決めます。
ふだんは、目の細かいネットやふたを付けると、排水口のまわりの食べかすも減らせます。
エアコンの配管の穴は、パテのひびを見る
エアコンの配管が壁を通る穴は、粘土のようなパテで埋められています。
パテは年月がたつと乾いて硬くなり、ひびやすき間ができることがあります。
すき間を見つけたら、エアコン用と書かれたパテを上から足して埋めます。

屋外側を埋めるなら、雨や日差しに強い屋外用・全天候型と書かれた物を選びます。
賃貸で屋外側や外壁に手を入れるときは、先に管理会社に聞き、管理規約の決まりに従います。
ドレンホースは、先の位置から見る
キャップを買う前に、ホースの先が土や落ち葉、排水溝の中に埋もれていないかを見ます。
埋もれていたら、少し持ち上げて地面から離します。

防虫キャップは先に差しこむだけの部品なので、ホースの太さ(14mmや16mmなど)を測ってから選びます。
付けたあとは、冷房を使う日にホースの先から水が出ているかを見て、出ていなければキャップの目詰まりを疑います。
洗濯機の排水口も、排水ホースと排水口のあいだにすき間が残っている家があります。
すき間が見えたら、排水口とホースの境目を覆うカバーや、水まわりに使えるテープでふさぎます。

網戸や玄関ドアのすき間まで含めた、家全体の入口の割り当ては、「虫を家に入れない防虫グッズの選び方、防虫ネット・隙間テープ・網戸スプレー・吊るす虫よけの場所別」で場所ごとに整理しています。
ふさぐ作業の順番
夜に見かけた場所が、入口や隠れ場所を探す出発点になります。
見かけた時間帯も書き添えると、夜だけ出るのか、昼にも出るのかが分かります。
流しの下の配管のまわり、冷蔵庫の裏、玄関ドアの下を、ライトを当てながら見ていきます。
部屋の明かりを消して、玄関や窓の外から光が漏れていないかを見ると、ドアの下や窓枠のすき間が分かります。
水まわりと配管まわりは台所に近く、毒餌を置く場所とも重なるので、先に手をつけます。
ふさいだ日をメモに書き足すと、そのあと見かける場所が変わったかを比べられます。
戸建てやベランダのある部屋では、玄関・勝手口・室外機・プランターのまわりに置きます。
子どもやペット、外を歩く猫などが触れない位置(手や鼻先の届かない所、雨のかからない所)に、商品の表示に従って置きます。
賃貸で、元に戻せない・跡が残るふさぎ方を避ける
壁紙に、強い粘着テープを直に貼る
配管の穴を、シリコンや固まるパテで埋めて取れなくする
排水口の部品を外したまま、ネットだけで使う
共用の廊下やベランダの排水溝に、自分で物を付ける
エアコン用のパテには、固まらずに後から外せるタイプがあります。
賃貸では、パテもテープもあとで元に戻せる物を選び、入居したときから穴が大きいなど設備の不具合に見えるときは、自分で埋める前に管理会社に伝えます。
エアコンの配管の穴の外側、外壁、共用の廊下やベランダのような、共用部や建物の外側に手を入れる前は、管理会社に聞き、管理規約の決まりに従います。
冬に家の中で見かけたら
入口をふさぐ作業を冬のうちに済ませておくと、春に暖かくなってから慌てずに済みます。
すき間を家じゅう残らずふさぐのは、どの家でも難しい作業です。
だから、ふさげる所はふさぎ、ふさぎきれない所の近くには毒餌を置く、という組み合わせで考えます。
卵を見つけた日のメモは、その組み合わせを決める地図になります。




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