晴れた日の午後、取り込んだバスタオルをたたもうとしたら、端に緑色の平たい虫が1匹止まっていた。
ここで手ではらったり、タオルごとぎゅっとつかんだりしないのが、いちばん大事な一手です。
カメムシは驚いたり押されたりすると、強い臭いのする液を出します。
取るときも、寄せないようにするときも、「つぶさない・驚かせない」道具を選ぶのが基本です。
洗濯物・窓まわり・室内、3つの場面で道具を分ける
同じカメムシでも、どこで困っているかで、先に手に取る物が変わります。
| 場面 | 困ること | 先に使う道具 | 足す道具 |
|---|---|---|---|
| 洗濯物 | 取り込んだ服やタオルに付いてくる | 干す場所と時間の工夫、粘着テープ | 衣類や物干しに使えると表示された忌避スプレー |
| 網戸・窓・ベランダ | 網戸や窓に止まり、すき間から入る | 窓まわりに使えるカメムシ用スプレー、隙間テープ | ベランダに吊るすタイプ |
| 室内に入った | カーテンや壁に止まっている | 布の粘着テープ、ペットボトル | 冷やして動きを止めるスプレー |
3つとも同時に起きる家もありますが、いちばん困っている場面の「先に使う道具」から1つで始めれば、足すかどうかは様子を見て決められます。
洗濯物に付けないための干し方と道具
秋の晴れた日は、干す場所と時間を変える
白いシーツやバスタオル、ワイシャツのように明るい色の洗濯物は、日差しで温まり、カメムシが集まりやすくなります。
10〜11月の数が多い時期は、室内干しや乾燥機に切り替えるのが、新しい道具を買い足さずにできる一番の対策です。
外に干す日は、暗くなる前に取り込むようにします。
夕方以降は、部屋の明かりや外灯に寄ってきた虫が洗濯物に止まることがあります。
衣類に使えるスプレーは、表示の「使える物」を読む
カメムシ用の忌避スプレーには、網戸や窓枠に使う物と、衣類や物干しざおにも使えると書かれた物があります。
洗濯物の対策で選ぶなら、使用できる場所の欄に「衣類」「洗濯物」「物干し」などがあるかを先に見ます。
色の濃い服や化学繊維はシミになることがあるので、目立たない所で試してから使います。
肌に直接触れる下着や、子どもの服に使ってよいかも、商品の表示に従います。
取り込むときは、たたかずに目で見る
洗濯物を強くはたくと、驚いたカメムシが臭いを出しやすくなります。
取り込む前に、すその裏、フード、ポケットの口、タオルのたたみじわを目で追って、付いていないかを見ます。

見つけたら、布の粘着テープをそっと当てて包むように取ります。
軽く振って落とす方法もありますが、落ちた先がベランダの床や室内だと、また見失います。
布団を干す日は、取り込む前に裏とすき間を見る
布団は面が大きく、カバーと中身のあいだや、たたんだ折り目にカメムシが入りこんでも気づきにくい物です。
秋の数が多い時期は、外に干す日を減らし、布団乾燥機や室内での陰干しに替えると、取り込むときの手間がなくなります。
外に干す日は、取り込む前に表と裏、四隅、カバーのファスナーの口を見てから、たたまずに広げたまま室内へ入れます。

寝室に入れてから見つかると、取るときに布団の上でつぶしてしまいがちです。
網戸・窓・ベランダは、止まる場所に先回りする
窓まわりに使えるスプレーは、止まる面と換気口のまわりに
カメムシは家に入る前に、外壁や窓、網戸に一度止まることが多い虫です。
窓枠のすき間、網戸、換気口のまわりのように、入る直前に止まりそうな面に、カメムシ用のスプレーを先に使います。

使える場所(網戸・窓枠・外壁など)と、効き目の続く期間は商品ごとに違うので、表示を見てから選びます。
網戸の枠やサッシのすき間そのものは、隙間テープでふさぐほうが長持ちします。
日当たりのよい壁と、まわりの緑で来やすさが変わる
秋のカメムシは、日当たりのよい壁をめがけて来ることが多く、同じ建物でも面によって数が違います。
近くに林や公園、空き地がある家は、毎年のように多く来ることもあります。
洗濯物を干す窓と、日の当たる面の窓から先に手をつけると、スプレーや隙間テープの量を抑えられます。
集合住宅では、外壁や共用の廊下に薬剤を使えるかどうかは管理会社に聞き、自分の部屋の窓と網戸の範囲で対策します。
窓を開ける前と、明かりをつけたあとの順番
秋の昼間に換気をするときは、窓を開ける前に網戸の外側に止まっていないかを見ます。
引き違い窓は、網戸のある側の窓を開けるか全開にすると、網戸と窓のあいだにすき間ができにくくなります。
窓の開け方と網戸の枠のすき間は、「虫を家に入れない防虫グッズの選び方、防虫ネット・隙間テープ・網戸スプレー・吊るす虫よけの場所別」に場所ごとに書いています。
夕方に明かりをつけた部屋の窓は、開けたままにしないことも、秋のあいだは役に立ちます。
明かりに寄ってきた虫が、網戸の端や窓の重なりから入ってくるためです。
ベランダに吊るすタイプは、対象害虫の欄で選ぶ
ベランダに吊るす虫よけは、対象害虫の欄に「カメムシ」と書かれているかで選びます。
ユスリカやチョウバエ向けで、カメムシが入っていない商品も並んでいるので、パッケージの見た目だけで選ばないことです。
吊るすタイプは補助と考え、窓まわりのスプレーやすき間ふさぎと組み合わせて使います。

室内に入ったときの取り方
1〜2匹なら、テープかペットボトルで足りる
壁やカーテンに止まった数匹なら、道具を買い足さなくても、布の粘着テープとペットボトルで取れます。
テープは、押し付けると体がつぶれるので、触れる程度の力で当てるのがこつです。

取ったテープは折りたたんで袋に入れ、口を閉じて捨てます。
ペットボトルで取るときは、中に水と台所用洗剤を少し入れておくと、落ちたカメムシが外へ出てきにくくなります。
取った物をそのままごみ箱に入れると、臭いがごみ箱に残るので、袋かボトルの口を閉じてから捨てます。
手に臭いが付いたときは、石けんで洗い流します。
スプレーを1本だけ買うなら、対象害虫の欄で兼ねる
室内用の殺虫スプレーの中には、ゴキブリやムカデのほか、カメムシも対象害虫に書かれた物があります。
カメムシ専用の缶をもう1本増やすより、家にある室内用スプレーの対象害虫の欄を見て、カメムシが入っていればそれで足りる場合もあります。
入っていなければ、カメムシ用と書かれた物を1本足します。
冷やして止めるスプレーは、向ける先を選ぶ
天井の近くや壁の高い所に止まって、テープが届かないときに使うのがこのタイプです。
臭いを出させる前に、動きを止められます。
商品によっては、殺虫成分を一緒に含み、網戸や窓まわりに吹いて予防にも使える物があります。
人やペット、食品に向けない、火の近くで使わない、の2つは、どの商品でも表示どおりに守ります。
たくさん入りこんだときは、くん煙剤も選択肢
部屋の中に何匹も入りこんでしまったときは、くん煙剤で部屋全体を処理する方法もあります。
使う日は、ペットや観賞魚の移動、火災報知器の覆い、集合住宅なら管理会社への連絡など、準備が増えます。
準備が整わない日は無理に使わず、テープで取れる分を取って、入口をふさぐほうを先にします。
臭いが付いてしまった服やタオルは、もう一度洗い直します。
グッズをそろえる時期の目安
9月上旬: 窓まわりのスプレー、隙間テープ、布の粘着テープをそろえる
10〜11月: 外干しを減らし、窓まわりのスプレーを表示の期間ごとに使い直す
3〜4月: 冬を越した虫が外へ出る時期に、もう一度窓と網戸のまわりを見る

カメムシの数は年によって大きく違い、大量発生と呼ばれる年もありますが、多い年の理由を1つに決めることはできません。
前の年に少なかった家でも、秋に窓まわりだけは見ておくと、急に増えた年にあわてずに済みます。
ベランダと洗濯物で出てくる迷い
- カメムシはいつまで出ますか?
-
秋は10〜11月ごろがいちばん目につき、寒くなると見かけることは減ります。
春にもう一度、冬を越した虫が外へ出る時期があるので、スプレーは使い切らずに残っていれば春にも使えます(使用期限は表示を確認)。
- 網戸に止まっているだけなら、放っておいてもいい?
-
止まっているだけでも、網戸を開け閉めしたときに室内へ入ることがあります。
網戸に止まっているのを見つけたら、窓を開ける前にテープで取るか、網戸の外側にスプレーを使ってから開けます。
秋の山に間に合わせるなら、窓まわりのスプレーと隙間テープは9月のうちに。
春は、冬を越した虫が動き出す3〜4月が、もう一度窓と網戸のまわりを見直す時期です。


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