スプレー缶の出し方は、穴をあけてから出す地域と、穴をあけずに出す地域で、決まりが正反対です。
秋の大掃除で流しの下から、半分ほど残ったゴキブリ用、ほぼ空の蚊用、去年買ったハチ用の缶が3本出てきたときも、まず頼りにするのは住んでいる市区町村の案内です。
決める順番は、中身が残っているか → 自治体の案内でどう出すか → 残すならどこに置くかの3つです。
殺虫剤の缶も、ヘアスプレーなどほかのスプレー缶と同じ区分で案内されているのが一般的で、分け方と出し方は、住んでいる市区町村のルールで決まります。
捨てる前の段取り
出てきた缶は、まず床に新聞紙を敷いて1列に並べ、ラベルの面を上にして1本ずつ見ていきます。

缶を軽く振って、液の動く音や重さで、どのくらい残っているかを確かめます。
確かめるために、人や動物、室内に向けて吹いてみるのはやめておきます。
また同じ虫が出そうか、パッケージに使用期限や品質の目安が書かれているかを見ます。
来年も使う缶だけを残し、ほかは捨てる側に分けます。
何年かに1回しか出ない虫の缶は、1年以上しまっておくより、次に出たときに新しく買うほうが置き場所をとりません。
市区町村のごみの分別の案内や分別アプリで、「スプレー缶」の欄を開きます。
中身が残っているときの扱いを、同じ欄に書いている自治体もあります。
捨てる缶は、収集日まで火の気のない場所にまとめておきます。
残す缶は、下の表の置き場所の考え方で、しまう場所を決めます。
残すか捨てるか、缶ごとの分かれ目
STEP2で迷いやすいのが、半分ほど残った缶です。
来年も同じ場所で同じ虫が出そうで、缶の状態がよい物だけを残します。
- 残す側: 毎年出る虫の缶で、さびやへこみがなく、表示がはっきり読める
- 捨てる側: 缶の底や継ぎ目にさびがある、落としてへこんでいる、ノズルが割れている
- 捨てる側: 引っ越しや住まいの変化で、その虫がもう出ない
- 捨てる側: いつ買ったか分からず、パッケージの表示も読めない
さびやへこみのある缶は、中身が残っていても次の季節に使わないと決めておくと、迷う時間が短くなります。
残す缶は、キャップをきちんとはめてからしまい、取り出したときに誤ってボタンが押されないようにします。
自治体の案内で見るところ
ごみの分別の案内は、自治体ごとに言葉も区分も違います。
探す場所は、市区町村の公式サイトのごみのページ、ごみの分別アプリ、毎年配られるごみカレンダーのどれかです。
ネットで調べるなら、「市区町村名 スプレー缶」で検索すると、分別の案内のページを探せます。
案内のページを開いたら、次のことが書かれているかを探します。
区分の名前: 「資源」「危険ごみ」「有害ごみ」「燃えないごみ」など、自治体で呼び方が違う
穴をあけるかどうか: 「穴をあけない」「穴をあける」のどちらかが書かれていることが多い
出し方: 透明や半透明の袋、ほかのごみと分ける、決まった曜日に出す、など
中身が残っているとき: 出し方の決まりや、相談先の窓口
カセットボンベとの関係: 同じ日に、同じ出し方でよいか

穴をあけるかどうかは、自治体で逆になる
スプレー缶には、穴をあけて捨てるもの?
穴をあけずに出すよう求める自治体と、穴をあけて出すよう求める自治体があり、答えは住んでいる地域で変わります。
家で穴をあけると爆発や火災の危険があるとして、穴をあけないよう案内している自治体もあります。
前に住んでいた町のやり方が、引っ越し先では逆の決まりになっている場合もあります。
引っ越した年は、最初のスプレー缶を出す前に、新しい住所の案内を一度見ておきます。
案内を読んでも分からないときは、自治体のごみの担当窓口に電話で聞くのがいちばん確かです。
「昔は穴をあけるのが当たり前だった」という家族の記憶より、今の住所の案内を優先します。
中身が残った缶は、案内に従うか、相談する
穴をあけるかどうかとは別に、多くの案内では、まず中身を使い切ってから出すよう書かれています。
中身が残ったままのスプレー缶をほかのごみと一緒に出すと、収集車や処理施設の火災の原因になります。
中身の扱いは、自治体の案内に書かれた方法に従い、書かれていない、またはやり方が分からないときは、自治体のごみの担当窓口か、缶に書かれた商品の相談窓口に問い合わせます。
相談するときは、商品名と、どのくらい残っているかを伝えると話が早く進みます。
ハチ用のように1回しか使わなかった缶は、中身がたくさん残っています。
残りが多い缶ほど、自己流で片づけようとせず、案内か窓口の答えを待ちます。
来年まで置いておくなら、置き場所を決める
スプレー缶には、「火気と高温に注意」「温度が40℃以上となる所に置かない」といった注意が書かれています。
残す缶は、この表示に合う場所を選びます。
分別のうえではほかのスプレー缶と同じでも、殺虫剤の缶は中身が虫を退治するための薬剤なので、ヘアスプレーや掃除用のスプレーより、子どもとペットから離すことを一段強く意識します。
| 置き場所 | 向き不向き | 理由と工夫 |
|---|---|---|
| 玄関や廊下の扉付き収納の上の段 | 向く | 日が当たらず、火の気がない。子どもの手が届かない高さにできる |
| 流しの下 | 工夫して使う | 子どもが開けやすいので、扉にロックを付ける。コンロや給湯器の熱が伝わる所は避ける |
| ベランダや屋外の物置 | 避ける | 夏の直射日光で中が高温になる |
| 車の中 | 置かない | 夏は短い時間でも高温になる |
| ストーブ・ファンヒーター・コンロのそば | 置かない | 火気と熱に近い |
| 日の当たる窓辺の棚 | 避ける | 日差しで缶が温まる |
収納の少ない部屋で選ぶなら
ワンルームのように収納が少ないと、つい冷蔵庫の上や、窓際の棚に缶を並べたくなります。
冷蔵庫の上は、裏や上から熱が出て暖かくなりやすい場所なので、缶の置き場にはしません。
玄関の靴箱の上の段や、クローゼットの棚の奥のように、日が当たらず、家電の熱からも離れた場所を選びます。
子どもの手が届かない置き方
子どもは、缶のボタンを押してみたくなります。
顔の前で押すと、薬剤が目や口に入ります。
ふだん子どものいない家でも、孫や親せきの子どもが遊びに来る日は、低い段や流しの下の缶を、先に高い所へ移しておきます。
置き方は、次の3つで考えます。
- 高さ: 子どもが踏み台を使っても届かない、収納の上の段
- ロック: 手の届く収納しか使えないなら、扉にチャイルドロックを付けるか、ロック付きの収納ケースに入れる
- 1か所にまとめる: 殺虫剤の缶を家のあちこちに置かず、1つの箱にまとめて、どこにあるかを家族で決めておく

箱のふたには、中に入っている缶の名前と、しまった年月を書いておきます。

次の季節に箱を開けたとき、どれから使うか、どれが古いかがすぐに分かります。
万一、子どもやペットが薬剤を吸いこんだ、目に入った、口に入れたというときは、缶を手元に持って、医師・獣医・中毒110番などの相談窓口に相談します。
ペットや赤ちゃんがいる家での使い方そのものは、「ペット・赤ちゃんがいる家の殺虫剤とバルサンの使い方、使う前の準備と避けたい置き方」で、道具ごとに分けて書いています。
缶以外の虫対策の道具を捨てるとき
使い終えた置き型の毒餌、粘着トラップ、くん煙剤の容器も、パッケージの捨て方の表示と、自治体の分別で出し方が決まります。
毒餌の容器は、子どもやペットが拾わないよう、袋に入れて口を閉じてからごみに出します。

粘着トラップは、粘着面どうしを内側に折りたたむと、ほかのごみや手にくっつきません。
くん煙剤の容器は、缶とプラスチックの部品で分別が分かれる商品もあるので、外箱の表示を捨てる前に読みます。
集合住宅では、建物のごみ置き場に貼られた掲示に、スプレー缶や危険ごみを出す日と場所が書かれていることもあり、自治体の案内と合わせて確かめます。
次の季節に、残した缶を出すとき
春や夏のはじめに箱を開けたら、使う前に缶を1本ずつ手に取ります。
- 缶の底と継ぎ目に、しまっている間にさびが出ていないか見る
- 対象害虫と使用場所の欄を読み直し、今年困っている虫と場所に合うか確かめる
- 使用上の注意を、家族やペットが増えた・変わったことを思い出しながら読み直す
去年と同じ缶でも、家の事情が変わっていれば、使い方の注意も読み直します。
さびが出ていた缶は使わず、捨てる側に回します。
使い切れない缶を増やさない買い方
使い切れなかった缶が毎年たまる家は、買い方のほうを見直すと、捨てる手間そのものが減ります。
- 初めての虫には、小さいサイズを1本から始める
- 季節の終わりのまとめ売りで、来年の分を先に買わない
- 同じ虫向けの缶は1種類1本にして、使い切ってから次を買う
- ハチ用や不快害虫用など、めったに使わない缶は、必要になったときに買う
どの虫にどの形の殺虫剤を選ぶかは、「害虫駆除を自分でやる前に、殺虫剤・忌避剤・誘引トラップの違いと、ラベルの見方・虫と場所に合わせた選び方」に、虫と場所ごとの表があります。
今の住所の名前と「スプレー缶」で、自治体の案内を開きます。
先に読むのは、「穴をあけるかどうか」と「中身が残っているとき」の2つの欄です。
この2つが分かれば、流しの下の3本の行き先は決まります。



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