夜11時に火をつけた蚊取り線香は、金鳥の渦巻なら1巻約7時間なので、朝6時ごろに燃え尽きる計算です。
一方、コンセントに挿す電気式は、60日用のボトルなら1日12時間の使用で約60日、電池式の蚊に効くカトリスは960時間用で1日8時間の使用で約120日です。
同じ「蚊取り」でも、1回で使える時間と、火を使うか電気を使うかがこれだけ違います。
部屋で使う1台を選ぶときは、「何時間使いたいか」「その部屋で火を使えるか」「コンセントが近くにあるか」の3つで決まります。
線香・電気式・電池式・スプレーを、時間と火と電源で比べる
| 道具 | 1回・1本で使える時間の例 | 火・電源 | 向く部屋 | 気をつけること |
|---|---|---|---|---|
| 蚊取り線香 | 1巻約7時間(ミニサイズ約3時間、大型は12時間用) | 火を使う | 窓を開けて換気できるリビング、縁側に近い部屋 | 燃えやすい物・カーテンから離す。風上に置く |
| 電気式(液体のボトル) | 60日用は1日12時間で約60日 | コンセント | 毎晩使う寝室 | 器具の上が熱くなる。横や逆さ、吊るしては使わない |
| 電池式 | 960時間用は1日8時間で約120日 | 電池 | コンセントが遠い場所、旅行先 | 屋内用と書かれた物や、対象が蚊ではない物がある |
| ワンプッシュの空間スプレー | 12時間用は1回で約12時間 | なし | 帰宅後や寝る前の部屋 | 人に向けない。水槽のある部屋で使わない |
毎晩、寝ている間に使うなら、火を使わない電気式か電池式が扱いやすい組み合わせです。
線香は、起きている時間に、換気できる部屋で使う場面に向いています。
ワンプッシュのスプレーは、ほかの道具と別に「部屋に入る前に1回」と使い分けられます。
電池式は、箱の「対象」と「屋内用」を見る
電池式は火もコンセントもいらず、置き場所を選ばないのが強みです。
ただ、同じように電池で動く虫よけでも、対象の欄が蚊ではなく、ユスリカやチョウバエになっている物や、「屋内用」と書かれた物があります。
部屋の蚊に使うなら、対象の欄に「蚊」があり、防除用医薬部外品などの区分が書かれた物を選びます。
効き目の時間は、カートリッジの「何時間用」と「1日何時間で何日」の表示で見比べます。
暮らし方ごとの1台目
- 一人暮らしで、寝室とリビングが同じ部屋: 電気式を1台。部屋の広さが箱の畳数に入っているかを見る
- 子どもと同じ部屋で眠る: 電気式か電池式を、子どもの手が届かない高さに。線香は寝室では使わない
- 夏の夕方、窓を開けて過ごす時間が長い: リビングの窓の近くに線香、寝室は電気式と分ける
- 観賞魚やカブトムシを飼っている部屋がある: その部屋は、表示で使える物を見てから。迷う間は網戸と窓の開け閉めで入れない工夫を先に
- コンセントが足りない、旅行先でも使いたい: 電池式
迷ったら、毎晩眠る部屋の1台から決めます。
リビングや玄関の分は、蚊を見かけたときに足していけます。
寝室での置き方
電気式は、コンセントの位置から決める
寝室で毎晩使うなら、置き場所はコンセントのある所から選ぶことになります。

水性キンチョウリキッドの60日用は4.5畳から12畳に1個で、窓を開けていたり、エアコンの風が流れていたりするときは器具を風上に置きます。
使わないときはスイッチを切り、器具の上に布や新聞をかけず、横や逆さ、吊るした状態では使いません(アースノーマットなどの電気式に共通する使い方です)。
ベッドの頭のすぐ横のコンセントは避け、足元側か、少し離れた壁のコンセントを選びます。
眠る少し前にスイッチを入れ、朝起きたら切ります。
線香を寝室で使うときの注意
閉め切った部屋で蚊取り線香を長い時間使うと、目・鼻・のどへの刺激の原因になることがあります。
窓を閉めて眠る寝室で、一晩中火のついた物を見張ることはできません。
寝室で線香を使うなら、寝る前に窓を開けて換気している間だけにして、眠るときは消すか、電気式に切り替えます。
子どもと同じ部屋で眠るとき
電気式の器具は、使っている間、上部と薬剤の出る口が熱くなります。
薬剤の出る口には子どもの指が入りやすいので、ベビーベッドや布団から手の届かない高さのコンセントを選びます。
線香も電池式も、子どもの手の届かない場所で使うのが前提です。
赤ちゃんのいる部屋での使い方は、「ペット・赤ちゃんがいる家の殺虫剤とバルサンの使い方、使う前の準備と避けたい置き方」で置き場所の決め方から扱っています。
リビングと玄関での置き方
リビングは、部屋の広さと窓の位置を見る
電気式は、ボトルの種類によって使える部屋の広さ(畳数)が違います。
リビングダイニングのように広い部屋では、箱の畳数と部屋の広さを見比べて、広い部屋向けのボトルを選びます。
窓を開けて過ごす夕方に線香を使うなら、窓の近くの風上に、平らで安定した場所を選びます。

カーテン・家具・壁からは離して置きます(煙のヤニで色が付くことがあります)。
扇風機を回している部屋では、風で煙や薬剤が流れる向きを考えて、扇風機の風上側に置きます。
玄関は、出入りする時間だけ
玄関は人の出入りでドアが開き、長くとどまる場所ではありません。
帰宅したときや出かける前に蚊が入りこむのが気になるなら、電池式を靴箱の上に置くか、玄関のような小さな空間用と書かれたスプレーを使います。

蚊がいなくなるスプレーには、車や玄関、テントなどの小空間向けの物があります。
ワンプッシュのスプレーは、部屋に人がいない間に
寝る前に寝室へ1回、帰宅してリビングへ1回、のように部屋の空間に向けて押すスプレーもあります。
蚊がいなくなるスプレーの12時間用は、4.5〜8畳に1プッシュが目安で、効き目は約12時間です。
人体用ではないので、人に向けて吹かず、吹く前に噴射口の向きを見て、顔にかからないようにします。
吹いている間は、吹く人以外を部屋に入れません。
子どもには使わせず、子どもの手の届かない場所にしまいます。
観賞魚の水槽がある部屋では使いません。
蚊取り線香の使い方
2巻が重なった状態のまま火をつけず、1巻ずつ外してから使います。
渦巻の先の1か所を下に向けて火をつけ、炎は消して、くすぶらせます。
線香皿のマットの中央に置き、線香がフチに触れないようにします(触れると火が消えます)。
カーテン・紙・布団から離した、平らで安定した場所に置き、燃えている間は持って動かしません。
使い終わったら、灰が冷めてから捨てます。

線香は、子どもの手の届かない場所で使います。
小さな子どもが誤って口に入れたときは、すぐに吐き出させ、ピレスロイド系の殺虫成分を含むことを医師に伝えて受診します。
ペット・観賞魚・飼っている昆虫のいる部屋
観賞魚の水槽のすぐ近くで線香を使う(近くでは使わず、部屋の換気をよくする)
水槽のある部屋で、空間用のスプレーを吹く
カブトムシなど、飼っている昆虫のいる部屋で線香を使う
犬や猫が鼻先を近づけられる床に、線香や電池式を置く
小鳥やハムスターなど小さな動物のいる部屋では、商品ごとに注意の中身が違います。
手に取った箱に、一緒に暮らしている動物の名前が出てこないときは、獣医か、箱に書かれた相談窓口に聞いてから使います。
使い始める季節と、器具の替えどき
- いつごろから出せばいいですか?
-
暖かい日が続いて、部屋で蚊を見かけたり、羽音が聞こえたりし始めたときが出しどきです。
昼に刺す黒っぽいヤブカ(ヒトスジシマカ)は、5月以降に数が増える蚊です。
箱を開ける前に、去年の器具がまだ使えるかを見ると、その日の夜から使えます。
- 去年の電気式の器具は、そのまま使えますか?
-
電源コードにキズやひびがないか、コードを動かしたときにランプが点滅しないかを見ます。
どちらかに当てはまる器具は、感電や火が出る原因になるので使いません。
器具は7〜8年を超えると劣化しやすいので、それより古い器具は買い替えます。
- 電気式を一晩中つけっぱなしにしていいですか?
-
60日用のボトルは、1日12時間使って約60日と、効き目の日数を1日12時間で数えています。
寝る前に入れて、朝起きたら切る、という使い方が、この数え方に沿っています。
- 窓を開けたまま使ってもいいですか?
-
風があると、薬剤や煙は風下へ流れます。
電気式も線香も、空気の流れがあるときは風上に置くのが使い方の決まりなので、開けている窓の側に置きます。
効き目は部屋の広さや風の強さで変わるので、網戸を閉めて、開ける窓を少なくするほうが先です。
- ほかの会社のボトルを差してもいいですか?
-
器具と同じシリーズのボトルを使います。
替えのボトルは、器具の名前と合わせて買います。

寝室の1台を決めるとき、最後に残る条件はコンセントの位置です。
ベッドの頭から離れていて、子どもの手が届かない高さにコンセントがあるなら電気式、なければ電池式、と決めます。






コメント