網戸をきちんと閉めて寝たのに、朝になると窓辺の床に小さな虫が何匹も落ちている。
網戸に穴は見当たらない。
こういうとき疑いたいのは、網戸の破れより先に、窓の開け方と、網戸の枠のすき間です。
虫を入れない道具は、「すき間をふさぐ物 → 網やカバーで覆う物 → 薬剤で寄せにくくする物」の順に選びます。
網戸スプレーや吊るす虫よけは、すき間が残ったままだと働きどころがありません。
最初の出費は、テープと補修シートのような安い物からで足ります。

家の6か所に、使う道具を割り当てる
虫が入ってくる口は、多くの家で網戸、窓のサッシ、玄関ドア、ベランダ、換気扇・換気口、エアコンのドレンホースの6か所に集まります。
場所ごとに、まず使う道具と、あとから足す道具を分けると、売り場で手に取る物が絞れます。
| 場所 | まず使う道具 | あとから足す道具 | 見落としやすい所 |
|---|---|---|---|
| 網戸 | 網戸用の隙間テープ、補修シート | 網戸スプレー、網目の細かい張り替え網 | 網戸の枠の端、窓との重なり |
| 窓のサッシ | 隙間テープ | 窓まわりに使える忌避スプレー | サッシの下のレール、水抜きの穴の近く |
| 玄関ドア | ドア下用の隙間テープ | 玄関用の吊るす・置く虫よけ | ドアの下、郵便受け |
| ベランダ | 植木鉢の受け皿や物の片づけ | 窓・網戸に使うスプレー | 手すりの裏、室外機のまわり |
| 換気扇・換気口 | 換気扇用フィルター、換気口カバー | なし(フィルターの交換) | 使っていない部屋の換気口 |
| エアコンのドレンホース | ホースの内径に合う防虫キャップ | なし(時々の点検) | ホースの先が地面や排水口に触れている所 |
住まいの形でも、先に手をつける場所は変わります。
- 戸建てや1階の部屋: ムカデやヤスデのように地面を歩いて来る虫が目立つので、玄関ドアの下と、地面に近い換気口から
- 集合住宅の2階以上: 歩いて来る虫は減り、飛んで来る虫が網戸と玄関灯のまわりに集まるので、網戸の枠と窓の開け方から
- ベランダで植物を育てている部屋: 鉢や受け皿のまわりが虫の隠れ場所になりやすいので、ベランダの片づけを先に
どの住まいでも、6か所を一度に全部そろえる必要はありません。
虫を見かけた場所に近い1か所から始めて、季節が変わるたびに次の1か所を足していけば十分です。
排水口や配管の穴から入るゴキブリの対策は、「ゴキブリの卵・巣・侵入経路を見つけたときの対処と、入口をふさぐ道具」で場所ごとに扱っています。
網戸と窓は、開け方と網目で差が出る
引き違い窓は「全開か、網戸のある側の窓」
窓を半分だけ開けると、網戸と窓のあいだにすき間ができることがあります。
日本の引き違い窓の多くは、網戸を右側に寄せ、右側の窓を開ける使い方を前提に作られています。
この形なら、窓を半分開けても網戸の枠と窓の枠が重なり、すき間がふさがります。

反対に、網戸を右に置いたまま左側の窓を半分開けると、窓と窓のあいだに網戸の届かない部分が生まれます。
換気するときは「全開にするか、網戸のある側の窓を開ける」と覚えておけば、道具を買う前に1つ入口が減ります。
小さな虫が気になる窓は、網目の細かい網に張り替える
一般的な網戸の網は18メッシュ(網目およそ1.15mm)で、蚊は通しにくくても、もっと小さな虫は通ることがあります。
24メッシュ(網目およそ0.84〜0.9mm)の網は目が細かく、張り替え用として売られています。
目が細かいほど、風通しと外の見え方は少し落ちます。
寝室や台所の窓のように、夜に明かりをつける窓から替えていくと、費用を抑えながら試せます。
網戸の枠のすき間は、毛の部品と外れ止めを見る
網戸の枠には、窓とのすき間を埋める毛のような部品(モヘア)が付いています。
これがすり減ったり抜けたりしていると、網に穴がなくても虫が通ります。
網戸の外れ止め(振れ止め)が緩んでいる、網戸がゆがんでいる、レールにごみがたまっている、のどれかでもすき間はできます。
モヘアの代わりに使える網戸用の隙間テープは、枠の内側に貼るだけの物が多く、工具がいりません。
明かりを消した部屋から見ると、光が漏れている所がすき間です。
毛が寝ている・抜けている所に印をつけ、外れ止めのねじが緩んでいたら締め直します。
破れが大きい、網がたるんでいるときは、補修より張り替えのほうが早く片づきます。
網の面に使えると表示された物を、表示どおりの量と間隔で使います。

網戸スプレーは、効き目の続く期間が商品ごとに違い、雨が当たる網戸では短くなることもあります。
使った日をカレンダーに書き、表示された期間ごとに吹き直すと、切れたまま過ごす日が減ります。
玄関は、ドアの下と灯りを見る
ドアの下のすき間は、専用の隙間テープで
ドアを閉めて部屋の明かりを消すと、床との境目に細い光の線が見える玄関は少なくありません。
その線が、虫の通れるすき間です。
ドア下用の隙間テープは、ドアの下端に貼ってすき間を埋めるタイプが多く、すきま風用と兼ねている物もあります。
ドアの開け閉めが重くなる厚さを選ぶと、テープがすぐにはがれます。
貼る前に、ドアを閉めた状態ですき間の高さを見てから厚みを決めます。

ドアに付いた郵便受けの差し入れ口も、内側にふたのない物だと虫の通り道になります。
内側から貼るブラシ付きのカバーや、差し入れ口用のふたが売られているので、ドアの下とあわせて、口の大きさを測ってから選びます。
夜の玄関灯には、紫外線の少ない照明
夜、玄関灯のまわりに虫が集まるのは、多くの虫が紫外線を含む光に寄ってくるためです。
LEDの照明は紫外線をほとんど含まず、蛍光灯に比べて虫が寄りにくいとされています。
ただし、光に寄らない虫には関係がなく、まわりの環境でも差が出ます。
集合住宅の共用の照明は、自分で替えずに管理会社に伝えます。
吊るす・置く虫よけは、対象の虫と期間を読む
パッケージの裏で見る欄の読み方は、「害虫駆除を自分でやる前に、殺虫剤・忌避剤・誘引トラップの違いと、ラベルの見方・虫と場所に合わせた選び方」でまとめています。
ベランダ・換気口・エアコンの配管まわり
ベランダは、虫が身をひそめる物を減らす
植木鉢の受け皿にたまった水、積んだままの段ボール、すみに寄った落ち葉は、虫が昼間に隠れる場所になります。

物を減らしたうえで、窓と網戸に使えるスプレーを足すと、薬剤の量も少なくて済みます。
秋の洗濯物に付くカメムシは、「カメムシが大量発生する時期と対策グッズ、洗濯物・網戸・ベランダで使う道具と出たときの取り方」で干し方と取り方を書いています。
換気扇と換気口は、使っていない時間に覆う
台所の換気扇や浴室・トイレの換気口は、止まっているあいだが虫の通り道になります。
換気扇用のフィルターや、換気口に付けるカバーは、目の細かい物ほど小さな虫を通しにくくなる一方、油や湿気で目詰まりします。

フィルターは汚れが目立ってきたら交換し、詰まったまま使い続けないようにします。
エアコンのドレンホースは、内径に合う防虫キャップを
冷房や除湿で出た水は、室内機からドレンホースを通って外へ流れます。
ホースの先は屋外に開いているため、虫がホースを伝って上がってくることもあります。
防虫キャップは、ホースの先に差しこんで虫の通り道をふさぐ部品です。

買う前に、ホースの内径(14mmや16mmが多い)を見て、合うサイズを選びます。
目の細かすぎるキャップは、ごみがたまって水が流れにくくなり、室内機からの水漏れにつながることがあります。
取り付けたあとは、夏のあいだに何度か、ホースの先から水が出ているかを見ます。
賃貸で貼る・張り替える前に
網戸の張り替えは、網戸が備え付けの設備なら、管理会社か大家さんに先に伝える
隙間テープは、はがしても跡が残りにくい物を選ぶ
ドレンホースや換気口のカバーは、取り外せる物にする
共用の廊下・玄関灯・ベランダの仕切り板まわりは、自分で手を加えない
管理規約で、ベランダに置ける物や外壁に貼れる物が決まっている建物もあります。
迷った物は、買う前に管理会社に聞くほうが、退去のときに困りません。
売り場で迷いやすい3つの問い
- 網戸スプレーと吊るす虫よけは、どちらを先に買えばいい?
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どちらも補助なので、先に買うのは隙間テープと補修シートです。
そのうえで、網戸のまわりで虫を見かけるなら網戸スプレー、玄関まわりなら吊るすタイプ、と虫が出ている場所で選びます。
- 「防虫ネット」で探すと、畑用のネットばかり出てきます。
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家庭菜園用の防虫ネットは、作物にかぶせる大きさと張り方で作られています。
窓やベランダに使うなら、「網戸用」「窓用」と書かれた張り替え網や、窓枠に貼って留めるタイプのネットから選びます。
- すきま風用の隙間テープでも、虫よけになりますか?
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同じ商品が両方に使えることは多く、すき間がきちんと埋まる厚みと幅であれば役目は果たします。
窓のレールの上に貼ると、窓が閉まりにくくなるので、貼る場所は窓やドアの動きを邪魔しない所に限ります。
ふさぐ・覆う・寄せにくくする、の3つのうち、いちばんお金がかからないのは最初の「ふさぐ」です。
網戸の端に光が漏れている所が1か所でもあれば、スプレーより先に、そこに隙間テープを貼るところから始めます。






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